鉄塔と送電線(東京都内)

大手電力10社は27日、8月請求分(7月使用分)の電気代を発表した。原油の価格が上がっているものの、発電に使う液化天然ガス(LNG)や石炭の輸入価格は下がったことで、東京電力ホールディングスや中部電力など7社が値下げとなる。平均的な使用量に基づくと7月請求分よりも16〜78円安くなる。

関西電力と北海道電力の電気代は前月と同じ価格で、九州電力は2円値上げとなる。電気代は電力会社が決めた単価に加えて、数カ月前の燃料費の変動などが反映される。燃料費がいくら反映されるかは、各社の電源構成によって異なる。LNG火力の比率が高い東京や中部は値下げ幅が大きく、九州電力は離島の電気を維持するための制度で上がる。

大手ガス4社も同日、原料価格に基づく8月請求分のガス代を発表した。LNG価格の下落で全社が値下げとなり、平均的な使用量で48〜62円安くなる。

政府は物価高対策の一環で、6月使用分から終了した電気・ガス料金への補助を8〜10月に限り再開する方針だ。電気代では家庭向けで1キロワット時あたり3.5円補助する案が出ており、東電管内の標準家庭では910円ほどの値下げにつながる。

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