千代田化工建設は破綻した合弁相手企業が担当する米LNGプロジェクトの工事再開を求めている

千代田化工建設は27日、米テキサス州の大型液化天然ガス(LNG)計画の一部工事を再開するため、米裁判所に申し立てたと発表した。共同企業体(JV)のうち1社が経営破綻したことで、一部工事が止まっていた。破綻企業を除くJVが止まっている工事を担い、完工に向けた計画をつくるとしている。

米ゴールデンパスLNGプロジェクトの工事を請け負ったJVのうち、米ザクリインダストリアルが5月に日本の民事再生法にあたる米連邦破産法第11条(チャプター11)の適用を申請した。千代建はザクリの経営破綻の影響で2024年3月期の連結最終損益が158億円の赤字(前の期は151億円の黒字)になった。

ゴールデンパスLNGプロジェクトは契約額100億ドル弱(約1兆5000億円)で、国営カタールエナジーと米エクソンモービルの共同出資会社が設計や工事をJVに発注した。発注元企業も裁判所に工事の再開を求めて申し立てているが、正式な裁定は出ていない。

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