イオンは「まいばすけっと」の20店舗でウーバーイーツの新サービスをはじめた(26日、東京都内)

イオンは26日、首都圏の小型スーパー「まいばすけっと」の20店舗でウーバーイーツによる即時配送サービスを始めたと発表した。配達員が指定された商品を買って袋詰めし、配達まで担う。注文してから30分程度で配達される。2024年中に同小型スーパーの1000店に導入し、他のイオングループの店舗でも導入を検討する。

ウーバーイーツの新サービス「ピック・パック・ペイ(PPP)」は米国やオーストラリアなど6万店以上で導入されており、日本では「まいばすけっと」が初めて。配達員が注文を受けたら一般の顧客と同じように買い物し、セルフレジで専用アプリを使って決済するため、店側の負担はほとんどない。

ウーバーイーツの配達員が「まいばすけっと」の商品を即配する

ウーバーイーツは19年から食料品や日用品を配達するサービスを展開していたが、配達員が受け取るまでに店員が商品を袋詰めする作業が必要で店舗運営に支障をきたす場合があった。店側の負担が重く、小型店では広がりにくい課題があった。

イオンは26日から東京都と神奈川県の「まいばすけっと」20店舗で導入した。店舗とほぼ同じ3000品目をそろえ、インターネットで注文を受ける。商品の価格は時間帯によって変動し、店頭価格に配達手数料などが上乗せされる。注文してから30分程度で配達されるため、食材の不足や病気の際の対応などにニーズがあるとみられる。

イオンの菓子豊文DX推進担当(右)らが新サービスの説明会に登壇した(26日、東京都千代田区)

イオングループ全体の食品売上高のうち、電子商取引(EC)は1割に満たない。今後、即配サービスやネットスーパーを拡充し、ECの構成比を2割まで高める。26年2月期の目標「デジタル分野の売上高1兆円」を達成する足がかりにする。

イオンの菓子豊文DX推進担当は26日、「店舗網の薄い都内でもイオンの商品をすぐに届けられる。首都圏のシェアを拡大させたい」と語った。

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