インタビューに応じるJICキャピタルの池内省五社長
官民ファンドの産業革新投資機構(JIC)傘下で投資を実行するJICキャピタルの池内省五社長は25日までの共同通信のインタビューで、半導体材料分野の業界再編に取り組む意向を示した。6月中に完全子会社化する材料大手JSRを核に「買収や資本提携を視野に入れる」と強調。日本が強みとする材料分野で、高い技術を持つ企業を買収して規模を拡大し、国際競争力を強化する狙い。 JSRは半導体の回路形成に不可欠な感光剤「フォトレジスト」で世界トップクラスのシェアを握る。池内氏は「フォトレジストを塗布する前や後の材料の買収を検討していく」と述べ、取り扱う素材を広げる考えだ。 第1弾として、JSRは8月にヤマナカヒューテックを買収する。次世代半導体の基板にも使われる成膜材料を手がけ、需要拡大が見込まれている。 材料分野以外では、JICキャピタルは光技術を使う次世代半導体の関連技術を持つ富士通子会社の新光電気工業へのTOBを8月に始める。池内氏は「2030年頃から市場が大きく膨らむ。工場増設も含め支援する」と訴えた。
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