明治安田生命保険は21日、元営業職員(80)が顧客10人から約1億3千万円をだまし取っていたと発表した。1994年から2021年まで約30年にわたり、保険料を着服するなどしていた。

 明治安田によると、新宿支社(東京都)に勤めていた元職員は、顧客の通帳を預かり、契約した保険を担保にお金を借りる「契約者貸付制度」を無断で利用。振り込まれたお金を使ったり、受けとった保険料を着服したりしていた。

 20年に退社し、21年10月に顧客からの連絡で事案が発覚した。明治安田は22年6月、事実認定ができた3世帯4人の約2千万円分の事案を発表。その後、元職員が同社の調査にほかの事案も認めるなどし、事実認定ができたという。同社は22年に元職員を刑事告発したが、不起訴になっている。(杉山歩)

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