新触媒でも樹脂の品質は変わらない(左は金属触媒、右は新触媒で作ったPET樹脂)

ユニチカは、金属の触媒を使わずにPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂を生産する技術を開発したと発表した。代替の触媒として酸性の有機化合物を採用した。従来はアンチモンなど高価で、資源として枯渇するリスクのあるレアメタル(希少金属)を使うことが多かった。製造コストの低減に加え、資源保護にもつながる。

PET樹脂は清涼飲料のボトルから衣類まで幅広い用途がある。化学反応を促すために用いる触媒には、アンチモンのほか、ゲルマニウムやチタンなど主にレアメタルを使っていたという。

ユニチカは新触媒を使っても化学反応の活性を落とさない生産ノウハウも確立した。金属以外の触媒を使った製法は世界初だとしている。一連の技術については特許出願を終えた。

アンチモンを触媒にする場合、使用後の使用後の廃棄工程で有害物質が発生するという。新触媒を使うことで環境負荷の低減にもつながる。

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