「毎年改良を続け、夏場の熱を受けても伸縮しにくいようにしています」と話すTENTIALの相川和也さん=2024年4月、東京都品川区

 TENTIAL(テンシャル・東京)が2021年7月に本格発売した「リカバリーサンダル」シリーズが好評だ。(共同通信=増井杏菜記者)

 テンシャルで商品企画を担当する相川和也(あいかわ・かずや)さんは「足の課題を解決できる商品を作りたい」と強調する。

 足裏の衝撃を緩和し、安定した歩行をサポートする設計が特徴。シリーズ全体の2023年の販売数量は前年比で約3倍となった。

 機能性ウエアなどで知られる同社。中敷きの製造が始まりで、ランニングやゴルフ用なども開発している。「日常でも足の疲労といった悩みに寄り添えれば」と考案した。

 かかとから着地する際の衝撃を和らげつつ、安定歩行ができるよう足に触れる部分のクッション性を工夫した。「柔らか過ぎると足がぐらつき疲れてしまう。適度に反発があって履き心地のよいソールにするため素材の配合にこだわりました」

 地面に触れる靴底は、つま先とかかと部分が反ったロッキングチェアのような「ロッカーボトム構造」を採用。「着地と踏み込む動作をサポートする設計にしました」

 土踏まずなど三つの足のアーチにも着目。「足裏全体で体を支えられる形状を目指しました」。冬用や足の指が浮く課題に適した製品も展開する。販売価格は7920円から1万1880円。

 顧客からは「履き心地がよくて楽」という声が上がる。「今後は、女性の足の形に合わせた製品など、商品数を増やしたい」。甲府市出身、35歳。(価格は2024年5月時点)

TENTIALの「リカバリーサンダル」

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