堺市のふるさと納税返礼品として人気のシャープ製液晶テレビ「アクオス」シリーズが、市の返礼品目から除外されることになった。シャープは堺工場で製造していた大型液晶パネルを、9月末までに生産停止すると決定。堺市内で主要部品を製造しなくなると、返礼品の条件に、該当しなくなるためだ。
ふるさと納税は、寄付額のうち2千円を超える分が住民税や所得税から差し引かれる制度で、2008年度に創設された。返礼品は「寄付額の30%以下の地場産品」とされ、総務省は「製造、加工その他の工程のうち主要な部分を行うことで、相応の付加価値が生じているもの」と定めている。
一部のアクオスには、堺工場で製造された液晶パネルを採用している。堺市は22年度、返礼品強化の一環で9品目を導入した。22年度の寄付総額は約11億6千万円で、前年度比約5.5倍に伸長。アクオスへの寄付額は、総額の3割に当たる約3億8千万円で、23年度も約3億5千万円と好調だった。
在庫があるため、今後も返礼品として提供する見込みで、除外の時期は未定だという。
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