関西フードマーケットの株主総会には前回より17人多い120人の株主が出席した(20日、大阪市内のホテル)

エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)傘下で「関西スーパー」などのスーパーマーケットを展開する関西フードマーケットは20日、株主総会を開催した。株式交換でH2Oの完全子会社となることを諮る議案は賛成多数で可決され、7月の上場廃止が決まった。関西フードの林克弘社長は「H2Oとともに成長に向けたカジをきるときだ」と力を込めた。

関西フードの前身の旧関西スーパーマーケットは関東地盤のスーパー、オーケー(横浜市)が2021年にTOB(株式公開買い付け)による買収を提案し、争奪戦の末にH2Oが傘下に収めた経緯がある。H2O傘下のスーパー、イズミヤや阪急オアシスも関西フードに統合した。

現在、H2Oが関西フード株の約65%を保有し、H2Oが関西フードの一般株主との間でH2O株と関西フード株を交換し、完全子会社にする。

総会では「過去のオーケーからの買収提案についてどう考えるのか」と問う株主に対し、林社長は「関西スーパーだけではなくオアシスやイズミヤといった地元の信頼あるブランドを軸に、地域との接点を深めていく」とかわした。

関西スーパーの割り引きセールなどの取り組みが今後変わるのかとの質問には「現段階で変えることは考えていない」としながら「競合に対抗するため、変化が求められる部分はある」とも話した。

総会に出席した株主の人数は120人、所要時間は48分だった。23年の総会は103人、40分だった。

関西フード株の市場での最終売買日は7月26日で、29日に上場廃止となり、31日に株式交換が実施される予定だ。

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