日本航空(JAL)は18日午前、東京都江東区で定時株主総会を開いた。JALでは運航を巡るトラブルが相次ぐ。鳥取三津子社長は「経営陣が先頭に立ち、全社一丸となって安全体制を再構築する」と述べた。
JALは安全運用に課題を抱えている。23年11月に米国でJAL機が管制許可を受けずに滑走路を横断し、24年4月にはパイロットが過度に飲酒したことが原因で欠航が発生した。同年5月には羽田空港でJAL機同士の主翼が接触するなど半年間で計5件起きた。国土交通省は5月27日にJALを厳重注意し、6月11日にJALは同省へ再発防止策を提出した。
鳥取社長は「大変なご心配をおかけしたことを重ねておわびする」と述べた上で「再発防止策を確実に実行することで確かな安全を保っていく」と語った。
経営目標については「30年頃にはEBIT(利払い・税引き前利益)で3000億円レベルを目指す」と語り、23年度(1452億円)の倍以上にする方針を示した。
総会では動議を含めて株主から全体で15つの質問があった。24年の定時株主総会の所要時間はちょうど2時間で23年より2分延びた。会場で出席した株主数は749人で23年(673人)より76人増えた。
【関連記事】
- ・JAL、再発防止策を国交省に提出 安全意識の浸透を徹底
- ・JAL、調査・研究の専門会社を新設 人口減受け体制強化
- ・ANAHD「1株利益の回復優先」 自社株買いはその先に
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。