住友化学は2024年の春季労使交渉（春闘）で基本給を引き上げるベースアップ（ベア）として組合員一律1万円で労働組合と妥結した。組合の要求に満額回答し、ベア実施は3年連続となる。定期昇給分は9400円で、合計で5.5%賃上げする。
同社は医薬や石油化学事業で収益が落ち込み、24年3月期は3000億円超の最終赤字だった。過去最大の赤字となったが、物価上昇を踏まえた生活水準の維持や、人材確保に向け賃上げを決めた。
住友化学の十倉雅和会長は経団連の会長を務める。賃上げの旗振り役だが、会社が過去最大の赤字となっていることで、ベアを実施するか注目されていた。
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