東邦チタニウムは無数の細かな穴が開いた「チタン多孔質体薄板」を生産する

東邦チタニウムは14日、水を電気分解して水素を作る水電解装置向けのチタン材料の生産に参入すると発表した。神奈川県茅ケ崎市の既存工場内に、約20億円を投じて生産ラインを設ける。2026年1月の運転開始を見込む。年率3割の需要増が見込まれる水素関連の需要を取り込む。

無数の細かな穴が開いた「チタン多孔質体薄板」を生産する。イオン交換膜を使うタイプの水電解装置向けで、水素と酸素を分離する際にフィルターの役割を果たす。生産ラインの延べ床面積は860平方メートルで、水電解の能力換算で年間100万キロワット相当の生産を予定している。

同材料は既に欧州企業が発売しているが、東邦チタニウムもチタン関連のノウハウを生かして参入する。同社は航空機エンジンなどの材料になるスポンジチタン製造が主力事業だが、事業多角化のために新規事業を模索していた。

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