関西、大阪(伊丹)、神戸の3空港を運営する関西エアポートは13日、2024年3月期の決算を発表した。コロナ禍からの航空需要の戻りがあり、営業収益は1868億円と前年から87%伸びた。

 これを受け、本業のもうけにあたる営業損益は340億円の黒字(前年は148億円の赤字)、純損益は155億円の黒字(前年は190億円の赤字)と、いずれも4年ぶりの黒字になった。

 大きかったのは国際線の復調だ。関西空港の国際線の発着回数は12.1万回と前年の2倍超の増加。同じく関空の国際線の旅客数は1906万人と前年の3.7倍に膨らんだ。

 これらを含め、3空港全体の発着回数は前年比22%増の34.2万回、旅客数は60%増の4413万人に達した。いずれもコロナ禍前の20年3月期に比べて9割を超える水準まで回復したという。

 営業収益のうち、免税品店や飲食店などの売り上げが占める非航空系の収益は、1065億円で前年より93%増。関空では昨年12月に国際線出国エリアの免税品売り場や、ロビーなどが改装された。こうした効果もプラスに出ているという。

 山谷佳之社長は、25年3月期の業績の目標は「純利益で200億円以上」とし、「コロナ禍前、20年3月期の水準(335億円)に近づくようチャレンジする」と述べた。(田中章博、西村宏治)

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