日本銀行が12日発表した5月の国内企業物価指数(2020年平均=100、速報値)は122.2で過去最高となった。前年同月比で2.4%上昇し、4カ月連続で伸び幅を拡大。電気代の値上がりに加え、円安の進行を受けた輸入物価上昇も背景に、企業物価が再び勢いづいてきた。

 企業物価指数は、企業の間で取引されるモノの価格水準を示し、消費者物価指数の先行指標とされる。品目別では、非鉄金属が、円安や銅価格高騰の影響で前年同月比20.7%上昇。石油・石炭製品は6.8%上がった。中東情勢の緊迫化で上昇した原油価格が影響した。

 外国為替市場の対ドル円相場は歴史的な円安水準が続く。このため、円に換算した輸入物価指数は前年同月比6.9%上昇し、4カ月連続で伸び幅が広がった。輸入物価の上昇は、時間を置いて企業物価に影響する傾向がある。(山本恭介)

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