島津製作所の水中光通信装置

島津製作所は17日、光と音響を併用する水中通信装置の試作機を開発したと発表した。海で作業する水中ドローンから無線でデータを送受信しやすくなる。防衛装備庁の事業の一環で海中での実験に取り組んできた。防衛関連や洋上風力の保守点検向けなどでの活用を見込む。

開発したのは「光/音響ハイブリッド水中通信装置」。島津製作所のレーザーを使った水中光通信装置と、日立製作所の音響通信装置を組み合わせた。光は高速でデータを送りやすく、音は長距離で通信しやすいというそれぞれの特性を兼ね備えた通信システムを目指す。

水中では陸上で使う電波はすぐに減衰してしまう。従来はケーブルを使った有線通信が多かったが、障害物のある場所などで使いにくい課題があった。洋上風力や海中の資源探査などに水中ドローンの需要が高まっており、ドローンの操作や映像の送信で水中無線通信装置の市場も拡大するとみられる。

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