静岡ガスの電力子会社、静岡ガス&パワー（静岡県富士市）は電力の需給調整力を売買する「需給調整市場」に参入した。発電量を上げ下げする「調整力」を商品化し、電力会社の送電・配電部門である一般送配電事業者と取引する。余剰電力の活用や電力供給の安定化などにつなげる。
市場は2021年4月から一般社団法人の電力需給調整力取引所（東京・千代田）が運営する。静岡ガス&パワーは三菱商事傘下で電力取引事業を手掛けるエレクトロルートジャパン（ERJ、同）と契約した。富士発電所（富士市）の調整力を東京電力パワーグリッド（PG）にERJを介して提供する。
市場の区分のうち電力会社の要請から45分以内に調整力を供給する「三次調整力②」に参加する。静岡ガス&パワーは「太陽光など再生可能エネルギーは出力が変動しやすい。当社の都市ガス発電による調整力を取引することで再エネ普及にも貢献したい」とする。
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