イオンは10日、プライベートブランド(PB)で冷凍食品のチキンライスなど52品目を期間限定で増量すると発表した。価格は据え置きで、実質1割程度の値下げとなる。原材料価格の安定が背景にあり、期間と数量を限定することで増量できる商品を選んだ。全国の総合スーパーや食品スーパーの1万店舗で販売し、物価高で低迷する消費を喚起する。
増量するPBは低価格帯の「ベストプライス」や中〜高価格帯の「トップバリュ」、有機食品の「グリーンアイ」の3ブランド。黄色ラベルのベストプライスでは冷凍のチキンライスを50グラム増量し、500グラムにする。12日から7月2日までの期間限定で、価格は278円で据え置いた。そのほか、12~18日で販売する同ブランドのカスタードクリームパン(138円)は1個増の6個になり、実質1割強の値下げになる。
イオンは23年11月と24年1月、4月の3回にわたって価格を据え置いた実質値下げの「増量」に踏み切っている。増量商品は累計で約1000万個を売り上げた。4月の消費支出が実質で14カ月ぶりにプラスになった一方、「食料」は前年同月比で2.7%減り、「教養娯楽」も同9.2%減と家計の余裕はない状況が続く。イオンは増量商品で物価高の節約志向を取り込む。
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