増える「発電ビル」
太陽電池を壁に設置した「発電するビル」が、都市部でじわりと広がり始めている。大成建設とカネカは、さまざまな種類のビル外壁を展開し、建材大手のYKKAP(東京)は発電する窓の開発に乗り出した。高層オフィスビルの側面も余すことなく発電施設としてフル活用し、電力消費量の増加に対応する。 大成建設とカネカが手がけるのは、太陽電池を外壁や窓ガラス、手すりと一体化させた商品。2019年に共同開発し、横浜市にある大成建設の支店ビルなどで既に導入した。 屋根の上に置く太陽光パネルと同様、30年以上発電でき、両社は「蓄電池と組み合わせれば災害時の非常用電源としても使える」とアピール。共同出資の販売会社を設立し、今年4月からは大成建設以外の企業が建築する物件にも営業をかけ、普及を目指す。 YKKAPは、軽くて折り曲げられる次世代の「ペロブスカイト太陽電池」に着目。これを内蔵した内窓などをビルに取り付ける事業を構想する。この「発電する窓」が置けるビルの壁面は全国で約5200万平方メートルに上ると推計している。
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