ダイドーリミテッドは主力の衣料品販売で苦戦している

アクティビスト(物言う株主)として知られるストラテジックキャピタル(東京・渋谷)は17日、衣料品ブランド「ニューヨーカー」を展開するダイドーリミテッドが6月に予定する定時株主総会で株主提案すると発表した。鍋割宰社長ら4人の取締役の選任に反対する。業績低迷が続くダイドーの株主価値の向上を目指す。

ストラテジックはダイドー株を議決権ベースで32.2%保有する。株主提案では新たに6人の取締役の選任を求める。アパレル大手オンワードホールディングス傘下のオンワード樫山で社長を務めた大沢道雄氏らを候補にする。社長にはカタログ通販のドゥクラッセ(東京・世田谷)で最高財務責任者(CFO)を務めた中山俊彦氏を推薦する。

ストラテジックの丸木強代表は17日に記者会見を開いた。新型コロナウイルス禍からの経済再開後もアパレル事業の不振で営業赤字が続いていることを指摘、丸木代表は「現体制で株主価値の向上は実現不可能」と説明した。

ダイドーは同日、日本経済新聞の取材に対し、「今後の対応については社内で協議する」(経営管理部)とコメントした。ダイドーの24年3月期の連結業績予想は最終損益が3億円の赤字(前の期は67億円の黒字)となる見込み。衣料品販売の低迷が課題となっている。

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