新政酒造の木桶工房が完成した(6日、秋田市)

老舗の新政酒造(秋田市)に6日、木桶(おけ)工房が完成した。同社は日本酒をすべて木桶で仕込んでおり、自前で製造・補修できる体制を整えた。木桶職人は全国に数人ほどしかおらず、こだわりの酒造りとともに伝統技術の継承に役立てる。8月下旬に本格稼働させる。

工房は約1000万円をかけて本社敷地内の建物を改修して整えた。木桶に加え、木製の酒造道具も製造・補修する。堺市の木桶メーカーで修業した相馬佳暁工房長ら2人体制で、他社からの注文にも対応する。

式典で挨拶する佐藤社長(秋田市)

佐藤祐輔社長は「木桶工房は日本酒をはじめ醸造の伝統技術を後世に受け継ぐために立ち上げた」と話した。

同社は日本酒造りの伝統に回帰するため、2013年から木桶を導入。ホーロータンクから順次切り替えてきた。現在は48本の木桶を保有し、日本酒を仕込んでいる。

相馬工房長が製造した木桶(6日、秋田市)

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