3DCが開発するグラフェンメソスポンジ(GMS)のイメージ

次世代電池の素材開発を手掛ける東北大学発スタートアップ、3DC(仙台市)は6日、ベンチャーキャピタル(VC)の三菱UFJキャピタルなど8社を引受先とする増資で5億8000万円を調達したと発表した。

3DCはリチウムイオン電池の高出力化や長寿命化につながる炭素素材を開発・製造しており、開発費や量産体制の構築に充てる。サービスの検証段階にあたる「プレシリーズA」での調達総額は8億3000万円となった。

今回出資したのはほかに、VCのANRI(アンリ、東京・港)やソニーイノベーションファンド、リチウムイオン電池の材料開発を手掛ける高砂工業(岐阜県土岐市)など。

3DCは6角形のスポンジ形状をした炭素構造体、グラフェンメソスポンジ(GMS)を開発・製造する。GMSはナノ(ナノは10億分の1)メートルの空間を炭素原子で覆った構造で、従来の炭素素材に比べて柔軟性・耐久性が高い特徴を持つ。

東北大のほか、横浜国立大学や大阪大学、甲南大学とも電池の性能向上に向けた研究開発を進めている。

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