配電盤大手の日東工業は6日、4月に稼働を始めた瀬戸工場(愛知県瀬戸市)を報道陣に公開した。瀬戸工場では、配電盤やサーバーなどを収納する主力製品のキャビネットを生産する。顧客からの受注をオンラインで受け付け、細かい仕様変更に短納期で対応できるようにした。自動化も進め、生産速度は既存工場の1.5倍に高まるという。
瀬戸工場の敷地面積は25万3000平方メートルで設備投資額は約250億円。工場で稼働する電力すべてを自社の太陽光発電設備などの再生可能エネルギーでまかなう。生産コストは年間6億円圧縮できる見通しだ。
日東工業はキャビネットで国内シェアの約4割を握る。キャビネットの売上高は2024年3月期で前の期比6%増の218億円だった。配電盤メーカーではキャビネットを内製化する企業が多かったが、人手不足を受けて同社の製品の需要が高まっている。特に「大型や特注品の引き合いが強い」(黒野透社長)。
瀬戸工場では受注をオンライン化することでこうした需要に対応する。顧客がネットで寸法や穴の場所など細かい仕様を送ると、自動化された生産ラインがそれに沿った製品を4〜7日で完成する。これまで納入に時間がかかっていた特注品の製作を大幅に短縮することで、顧客のニーズに応える。
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