自動車の業界団体が6日発表した5月の電気自動車(EV)国内販売台数は、前年同月比42%減の3795台だった。新車に占めるEV比率は1.5%で、5カ月連続で2%割れとなった。日産自動車をはじめ国内勢の販売台数が落ち込んでいる。
自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が車名別新車販売台数をまとめた。対象車種は乗用車のみで、トラックやバスなどの商用車は含まない。国内の新車EV比率は2023年末まで2%台で推移してきたが、需要低迷が鮮明だ。
国内勢の不振がEV販売台数を押し下げた。国内のEV販売台数の4割を占める日産の軽「サクラ」は、前年同月比45%減の1517台だった。EV販売をけん引してきたが、需要が一巡した。「リーフ」は46%減の278台、「アリア」は89%減の147台と低迷する。
トヨタ自動車は142台、ホンダは27台にとどまる。ダイハツ工業の不正を受け、スズキやトヨタが共同開発する軽EVの販売は延期となった。一方でハイブリッド車は人気が高く、軽自動車を除く新車販売の59%を占めた。
自販連と全軽自協が同日発表した5月の車名別新車販売台数は、スズキの軽「スペーシア」が初めて首位に浮上した。前年同月比92%増の1万5160台で、23カ月連続首位だったホンダの軽「N-BOX」(4%増の1万4582台)は2位に陥落した。
3位はトヨタの「ヤリス」で7%増の1万3538台だった。ただヤリスのうち56%を占める「ヤリスクロス」は認証試験の不正問題を受けて、出荷停止となっている。出荷停止が長引けば、6月以降の順位にも影響を及ぼしそうだ。
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