キヤノンは計測の難しい黒色プラスチックも選別できる装置を開発した(茨城県茨城町)

キヤノンは6日、新型のプラスチック選別機の受注を始めると発表した。独自の計測技術を搭載して、これまで選別が難しかった黒色のプラスチックも見分けられるようにした。家電や車の内装部品などの選別も効率的にできるとして、リサイクル企業などに販売する。

独自の計測技術を応用し、白色と黒色のプラスチックを同時に選別できるようにした。高速で動くベルトコンベヤー上に流れるプラスチック片に光を照射し、反射した光を調べてリサイクルできるものかどうかを判別する。

黒色プラスチックは光を反射しないため、従来型の選別機では判別が難しかった。このため再利用できず、焼却されるのが一般的だった。リサイクル企業は再利用して外販できるプラスチックが増えるため、収益の拡大が期待できる。

ベルトコンベヤー上をプラスチック片が流れる(茨城県茨城町)

一般販売に先駆け、廃棄物の再処理を手がけるリーテム(東京・千代田)は水戸工場(茨城県茨城町)に導入した。5月30日に記者向け説明会を開いたキヤノンの計測機器事業推進センター所長の萩原裕之氏は「将来的に年間50台の販売をめざす」と話した。

新型の価格は非開示。キヤノングループが手がける国内の複合機のリサイクル拠点などにも導入していく。

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