記者会見するミツカンホールディングスの中埜裕子社長(3日)

ミツカングループは3日、2024年2月期の決算を公表した。グループ合算の売上高は前の期比11%増の3001億円で、過去最高となった。パスタソースが好調な北米を中心に海外事業がけん引した。売上高に占める海外事業の比率は62%と、通期では過去最高となった。

経常利益は2.6倍の120億円だった。売上高の伸びに加え、北米で実施してきた工場の再編による生産効率の改善が奏功した。

国内では家庭向けの売上高が前の期比3%増の913億円だった。納豆が好調で、売上高は282億円と11%増えた。業務用はすし酢や食酢、ぽん酢といった主力商品が大きく伸び、6%増の210億円だった。新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行し、外食や観光関連の消費が持ち直した。

北米事業の売上高は15%増の1607億円と過去最高だった。パスタソース事業や食酢など調味料事業が好調だったほか、値上げの効果もあった。欧州事業の売上高は28%増え、224億円だった。日本食の人気の高まりで業務用が伸びた。

ミツカングループは株式を上場しておらず、連結決算ではなく内部取引を除いた売上高を合算して発表している。中核会社の「ミツカン」や欧米の現地法人などが含まれる。

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