シノブフーズは16日、2024年3月期の連結純利益が前の期比11倍の11億円になったと発表した。従来想定から4億円引き下げた。新型コロナウイルスの感染症法上の扱いが5類に移行し人出が戻ったものの、工場の減損損失を計上し利益が下振れした。

売上高は7%増の548億円と、従来計画を18億円上回った。大手コンビニエンスストア向けのおにぎりやサンドイッチといった食品の需要が伸びた。弁当を取り扱う生協向けやカフェチェーン向けの取引拡大も寄与した。

営業利益は26%増の23億円を見込む。従来予想を8900万円上回った。原材料の値上がりを受け、商品規格や調達方法を見直した。機械化で生産性も向上した。

愛知県の工場の固定資産について減損処理を実施し、減損損失8億円を特別損失に計上した。バブル期に購入した土地について、簿価と時価との乖離(かいり)を踏まえたという。

通期業績は下振れしたものの、24年3月期の期末配当を計画から4円増やした。年間配当は25円と、前の期を4円上回る。「さらなる株主還元の拡充を図る」(同社)としている。

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