経済産業省は、3日の審議会で来月から9月までの電力需給の見通しを示しました。

それによりますと、10年に1度の厳しい暑さを想定した場合の供給の余力を示す「予備率」は、来月については
▽北海道電力と東北電力、東京電力のそれぞれの管内で4.1%、
▽中部電力、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力で10.4%、
▽九州電力で13.2%などとなっています。

最も暑さが厳しくなるとみられる8月も、
▽北海道電力で10.5%、
▽東北電力と東京電力で8%、
▽中部電力で10.6%、
▽北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力で12.2%、
▽九州電力で14.8%などと、
すべての地域で安定供給に最低限必要な3%を上回る余力を確保できる見通しです。

また、ウクライナ侵攻以降強まっていた、火力発電の燃料となるLNG=液化天然ガスなどの調達への懸念が和らいできたことも踏まえ、経済産業省はこの夏、3年ぶりに節電要請を行わない方針を決めました。

ただ、火力発電所の中には、老朽化した設備もあるなど、構造的な課題も抱えていることから経済産業省では、保安管理の徹底などを発電事業者に求めるほか、企業や家庭には省エネ対策を促していくことにしています。

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