2025年2月から30年度にかけて複合ビル2棟を開発する

野村不動産とJR東日本は30日、東京・芝浦エリアで進める再開発街区の名称を「BLUE FRONT SHIBAURA(ブルーフロント芝浦)」にすると発表した。2025年2月から30年度にかけて2棟の高層ビルを建て、オフィスや高級ホテル、商業施設などで構成する。オフィスの共用部分を充実させるなどし、都内湾岸エリアの競争力を高める。

JR浜松町駅(東京・港)に近接するエリアで、東芝本社が入る浜松町ビルディングとJR東が保有する鉄道関連施設の跡地を一体で再開発する。地下3階、地上43〜45階建てで約230メートルの複合ビルを2棟建設し、延べ床面積は55万平方メートルとなる。

ビルの中層階を占めるオフィスでは、賃貸面積のうち1割を共用スペースに充てる。会議室やラウンジに加え、サウナを含むフィットネス施設や東京湾を眺望できるテラスエリアを設ける。共用部の予約状況などは専用アプリで管理できるようにする。

25年2月に竣工する「S棟」の高層階には、フランスのホテル大手アコーが手がける高級ホテル「フェアモント」が日本に初進出する。年明け以降から宿泊や婚礼関連の予約を受け付け、25年夏の開業を予定する。低層階には30年度に竣工する「N棟」と合わせて飲食店など商業施設を整備し、N棟の上層部には共同住宅を構える。

東京・品川エリア周辺では、JR東が高輪ゲートウェイ駅(同)前で複数の高層ビルの建設を進めるなど開発が活発になっている。都内各地での再開発競争が厳しくなるなか、主要駅に近接する立地性を生かしながら湾岸エリアに企業や人を呼び込む。

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