パリ五輪など世界的なスポーツイベントが広告市場の成長を押し上げる見通し

電通グループは29日、2024年の世界の広告市場が23年比5.0%増の7544億ドル(約117兆円)と過去最高になる見通しだと発表した。パリ五輪や欧州サッカー連盟(UEFA)が主催する世界最高峰の大会「UEFAチャンピオンズリーグ」など世界的な大型スポーツイベントが複数開催されるほか、米大統領選も押し上げる。

成長率は23年12月の発表時から0.4ポイント上方修正した。日米や欧州各国の見通しが改善した。地域別では米州が5.9%増の3533億ドルと、他地域よりも伸びが顕著になる。

媒体別ではデジタル広告が7.4%増の4493億ドルとなる。店舗の電子看板やアプリで販促する「リテールメディア(小売り広告)」が伸びるほか、SNS広告、運用型広告などが堅調に推移する。テレビ広告は、ネットにつなげる「コネクテッドTV」が伸び、2.6%増の1700億ドルとなる。一方、新聞広告や雑誌広告は減少する見通し。

同調査では電通グループが世界56カ国・地域の広告費の成長率を分析している。将来予測と過去データに遡及してロシア市場の数値は除外している。

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