Jパワーは商船三井と共同で既存の石炭輸送船に帆を搭載すると発表した。帆は繊維強化プラスチック(FRP)などで軽くし、風を推進力に変える。2025年後半にも運転を始め、燃料の消費量を5〜8%削減する。火力発電の脱炭素が課題になるなか、輸送面でも二酸化炭素(CO2)の排出を抑える。
商船三井が開発した「ウインドチャレンジャー」を同社と長期契約している石炭輸送船に取り付ける。既存の輸送船に帆を搭載するのは珍しいという。帆はセンサーで風速や風向きを検知して効率よく風を推進力に変える。燃料の削減効果は日本―オーストラリア航路で5%、日本―米西海岸航路で8%を見込む。
Jパワーは50年に国内のCO2排出を実質ゼロにする目標を掲げ、CO2排出量の多い石炭火力発電依存からの脱却を目指している。脱炭素燃料との混焼や、石炭由来の水素を燃料にする石炭ガス化複合発電(IGCC)の開発に加え、石炭の調達でも環境負荷を抑える。
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