政府は28日、作者の著作権を侵害したり収益を奪ったりする漫画やアニメの海賊版サイトへの対策を公表した。海外の捜査当局との連携強化やプラットフォーマーと呼ばれる巨大IT企業を念頭に接続遮断や削除対応の迅速化を盛り込んだ。
こうした対策を政府の知的財産戦略本部が6月上旬に取りまとめる「知的財産推進計画2024」に盛り込む方針だ。人気の「ONE PIECE(ワンピース)」「呪術廻戦」など知名度が高い作品ほどアクセス数が伸びて推定被害額も大きくなる傾向にある。
作者や出版社と、海賊版サイト運営者のいたちごっこが続いている。国内最大規模の海賊版サイトだった「漫画村」は閉鎖に追い込まれたが、海外拠点に海外ユーザーがアクセスできるサイトへの対策は不十分だ。著作権侵害の実態把握を国際連携で続けるとともに国外犯への処罰の在り方を検討する。
日本国内からアクセスできる海賊版サイトへの対応は、セキュリティー対策事業者などの協力を得て接続を強制的に止めるブロッキング(接続遮断)策を導入し、一定の成果を上げている。
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