キリンホールディングス(HD)は、同社が協賛するサッカー大会が社会に与える効果を測定したと発表した。インパクト評価の指標として用いられる社会的投資収益率(SROI)を算出した。これまで見えなかった影響の大きさを可視化することで、事業の社会的意義を明確にする。
日本サッカー協会と協力して数値化した。SROIは事業で生じた利益を費用で割った値で、社会への影響など測定が難しい取り組みを費用対効果として示すことができる。社会や経済、環境へのインパクトを評価できる。
日本代表の国際親善試合「キリン・チャレンジカップ」には「コミュニティの輪の拡大」などの効果があり、スコアは8.0だった。社会的な価値を金額に換算した場合、活動の費用に対して8倍の投資効果があった。
家族単位で参加ができる「キリン・ファミリーチャレンジカップ」のスコアは1.4で、「家族や仲間との絆の深まり」などの効果があった。キリンHD・CSV戦略部の中丸園子さんは「SROIは1.0倍を超え、投入した費用以上のインパクトを生み出している」と話した。
今回の調査では両大会とも費用以上の効果を上げていることがわかった。結果を踏まえ、今後もサッカーに対する応援活動を進める。
【関連記事】
- ・インパクト投資、みずほが指針つくり事業化 官民協議も
- ・インパクト投資普及へ効果を測定、規模など6観点で評価
- ・投資先の「インパクト」を集計 リブライトパートナーズ
- ・じわり拡大「インパクト評価」 社会貢献度の新指標に
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。