常陽銀行は茨城県北部にある水力発電所の命名権(ネーミングライツ)を取得した。同行やグループ会社による施設命名権の取得は初めて。同発電所からは同行営業店向けの電力を調達する契約もしており、命名権も取得して、二酸化炭素(CO2)をほとんど排出しない水力で生み出すクリーンエネルギーの活用を広く周知する。
命名権を取得したのは4月1日付で、名称は「常陽アクアパワー花貫川第一発電所」とした。看板の除幕式を23日、高萩市にある水力発電所で開催した。今後、命名権の契約は1年ごとに更新する。取得金額は非公表。
同発電所は1918年に発電を開始した施設で、現在は東京電力ホールディングスのグループ会社、東京発電(東京・台東)が管理・運営している。
設備の一部には通称「めがね橋」と呼ばれるアーチ状の水路橋があり、国の登録有形文化財になっている。命名権の売却で得られた収入はこうした歴史的価値がある施設の維持にもあてられる。
式典に出席した常陽銀行の小野利彦取締役常務執行役員は命名権を取得した理由について「茨城県北地域の産業振興、将来に向けたカーボンニュートラルを象徴する意味で関与すべきだと考えた」と説明した。
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