アイ・オー・データ機器の「CDレコ」

 パソコンなしで音楽CDの楽曲を簡単にスマートフォンに―。アイ・オー・データ機器(金沢市)の「CDレコ」は、手軽に好きな音楽を聴けることが受け、売り上げを伸ばしている。(共同通信=川村剛史記者)

 発売は2014年。2024年3月時点で累計販売台数は84万台に。販売価格は無線接続の「6」が1万4960円(2024年4月時点)。有線ケーブル接続の商品もある。

 本体とスマホを接続し、専用アプリを起動してCDを入れるだけの操作で曲を取り込める。サブスクリプション(月額課金)が扱っていなくてもCDにあれば楽しめる。

 「CDレコ」の企画開発を担当したアイ・オー・データ機器の開口東史(ひらきぐち・もとふみ)さん(40歳、石川県出身)は「発売当時は、パソコンを使ってCDの曲を取り込む形が主流でした。いずれスマホ操作のみで求められる時代が来ると見越して開発しました」と話す。

 販売は好調だが、パソコン周辺機器に不慣れな人への浸透はいまひとつだったという。。そこに課題を感じた。

 「音楽を聴く若者や女性にこそ使ってほしい。CD売り場に併設陳列するなど、周知で工夫を重ね、販売が増えました」

 使いやすさを目指した改良も。サブスクの曲とCDの曲が同じアプリで再生できる。曲の再生回数を集計したランキング機能は、性別や年代別の人気が分かって面白い。

 若者からCD全盛期を知る中高年世代まで幅広く利用されるように。

 「いつ、どこでもスマホで好きな曲を楽しみ、音楽に浸ることができます」。

「アプリを切り替えずにCDの曲もサブスクの曲も聴けるので、ストレスを感じずに楽しめます」と話すアイ・オー・データ機器の開口東史さん=2024年4月、金沢市内

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