出前館は22日、2024年8月期の連結最終損益が33億円の赤字(前期は121億円の赤字)になる見通しだと発表した。従来予想(79億円の赤字)より赤字幅が縮小する。原価や販管費を抑えるほか、持ち分法適用会社の株式を売却して約20億円の特別利益を計上することも寄与する。
持ち分法適用会社でフードデリバリーサービスを手掛けるくるめし(東京・渋谷)について、出前館が保有する全株式24.65%分と新株予約権を6月上旬にBox(東京・千代田)に売却する。出前館は財務体質の強化や成長投資に必要な原資の確保につなげたい考え。
24年8月期の売上高予想は前期比1%減の510億円と50億円引き下げた。従来予想は9%増の560億円だったが一転減収となる。出前館を通じた注文の商品代金や配達料である「流通取引総額」が期初想定を下回る。
出前館は事業領域と収益の拡大を目的として13年にくるめしと業務・資本提携し、同社を持ち分法適用会社としていた。出前館が持つ加盟店とのネットワークや運営ノウハウの活用を進め、提携後10年間でくるめしの年間流通取引総額は約40倍になったという。
【関連記事】
- ・出前館の9〜2月、6年連続の最終赤字 利用者伸び悩み
- ・ローソン、ウーバー宅配5000店超え 商品数4倍に
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。