長瀬産業は22日、下水に流せる尿漏れパッドを2027年以降に実用化すると発表した。吸水材にでんぷん由来で生分解性が高く、特殊な薬剤をかけると1分足らずで液化する独自開発の素材を採用する。バイオ原料由来のため環境負荷も小さく、焼却処分に伴う費用や二酸化炭素(CO2)の排出量を抑えられる。介護施設などに売り込む。
紙おむつを取り扱うリブドゥコーポレーション(大阪市)と共同開発する。まずは尿漏れパッドなどの小型の衛生用品を開発し、27年をメドに介護施設やドラッグストアなど向けに販売する。30年をメドにパンツ型など大人用の紙おむつを製品化する。
尿漏れパッドであれば、使用後に薬剤と一緒にトイレに入れて流すだけで処理が済む。紙おむつの場合は回収して専用の処理機で汚物と吸収剤は下水に流し、紙パルプは回収しておむつや製紙材料などに再利用することを想定している。
販売価格は現時点で未定。「コスト面が課題になってくると考えている」(リブドゥーコーポレーション)としており、量産に向けて対策を検討する。
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