▼タイヤの摩耗 自動車はタイヤと路面の摩擦によって走る。加速したり、方向転換したりするたびに、合成ゴムなどでできたタイヤの表面は一定程度すり減る。その摩耗から生じる粉じんは大気汚染の原因になるほか、マイクロプラスチックとして海洋汚染につながるとされる。

タイヤの摩耗が進むと燃費が悪くなったり、スリップ事故を起こしやすくなったりする。車の乗り心地にも影響する。耐摩耗性の向上はタイヤメーカーの重要な課題だ。日本自動車タイヤ協会によると、国内大手4社の2020年の摩耗量は05年に比べて17%減った。損傷しにくい新素材の開発や、道路と接する面のデザインの工夫や改良を重ねている。

車の重さに加え、アクセルやブレーキなどの操作の仕方もタイヤの摩耗を左右する。急加速や急減速の多い乱暴な運転ほどタイヤはすり減りやすくなる。加速や減速の少ない安全運転は燃費の面だけでなく、粉じんのリスクを抑える意味でも環境に優しいエコドライブとなる。

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