日清製粉グループ本社が15日発表した2024年3月期の連結決算は、最終損益が317億円の黒字(前の期は103億円の赤字)となった。黒字転換し、純利益としても過去最高だった。小麦の価格上昇分の商品価格への転嫁が進んだ。前の期にオーストラリアの製粉事業で減損損失を計上した反動もあり利益が膨らんだ。
好業績を受けて年間配当は5円増の45円(従来予想は42円)とした。
売上高は前の期比7%増の8582億円、営業利益は46%増の477億円だった。新型コロナウイルス禍からの人流回復で小麦粉の販売が増えたほか、海外製粉事業や国内総菜事業が好調だった。米粉などを手掛ける熊本製粉(熊本市)の連結子会社化も通年で寄与した。
25年3月期は売上高が前期比1%減の8500億円を見込む。政府が輸入小麦の売り渡し価格を引き下げたことや海外事業での小麦相場下落の影響を受ける。一方、価格改定が進む海外事業を中心に採算が改善し、純利益は4%増の330億円となる見通しだ。年間配当は50円とする。
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