半導体向け装置の需要回復が追い風に

荏原が14日発表した2024年1~3月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比82%増の146億円だった。利益率の高い保守・点検サービスが、半導体向けの装置で伸びた。米国の土地の売却益も利益を押し上げた。

売上高にあたる売上収益は5%増の1938億円、営業利益は26%増の192億円だった。荏原は半導体ウエハーの表面を研磨する「CMP装置」を手掛ける。この装置の保守・点検の需要が戻っている。細田修吾最高財務責任者(CFO)は「半導体需要は底打ちし、工場稼働率の緩やかな回復がみられる」と説明する。

ポンプやタービン、コンプレッサーといったエネルギー関連は、前期に好調だった北米の液化天然ガス(LNG)開発向けが落ち着くものの、中東やアジアで投資は底堅い。受注の選別や値上げなどで収益性も改善した。

24年12月期通期について、売上収益が前期比9%増の8270億円、純利益は1%増の608億円とする従来予想を据え置いた。

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