三越伊勢丹HDは商業施設など東南アジアでの事業を拡大している(フィリピン・マニラに開業した複合施設)

三越伊勢丹ホールディングス(HD)は14日、2024年度中にタイ・バンコクで高級スーパーを出店する方針を明らかにした。タイ大手財閥のTCCグループが開発する大型複合施設「ワン・バンコク」に入居する。オフィスの開発や運営事業にも参画し、海外で百貨店以外の収益基盤を広げる。

出店する高級スーパーの売り場面積は約4600平方メートルを予定する。日本の百貨店の食品売り場「デパ地下」をイメージした商品をそろえる。三越伊勢丹HDは日本では高級スーパー「クイーンズ伊勢丹」を展開している。

三越伊勢丹は23年7月にフィリピンのマニラで野村不動産や現地企業と組み、モール型の商業施設と高層マンションの複合施設「MITSUKOSHI BGC」を本格開業した。マニラとタイの複合開発事業による営業利益などは約10年後に累計100億円規模を見込むという。

一方、中国では収益が悪化した伊勢丹3店を24年4〜6月に閉店し、商業施設1店舗の体制に縮小した。細谷敏幸社長は「海外は旧来の百貨店モデルは通用しない。マニラのような複合開発事業の展開を広げる」と話す。

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