グンゼは14日、2025年3月期の連結純利益が前期比47%増の75億円になる見通しだと発表した。24年3月期に、食品の値上げを背景にして国内を中心に需要が停滞した食品包装用フィルムなどの需要回復を見込む。原材料価格の落ち着きも増益に寄与する。

売上高は5%増の1400億円を見込む。アパレル事業で自社のEC(電子商取引)サイトや直営店を活用して直接消費者に販売するDtoC(ダイレクト・トゥー・コンシューマー)の拡大を目指す。

同日発表した24年3月期の連結決算は、売上高が前の期比2%減の1328億円、純利益が14%増の51億円だった。アパレル事業が残暑や暖冬の影響を受けて苦戦した。一方、袖を縫わずに接着剤でつないで着心地を向上させたインナーなど高付加価値な商品が堅調に推移して利益を押し上げた。

グンゼは同日、広地厚会長が任期満了に伴って取締役を退任し、代表権のない相談役になる人事も発表した。6月25日に開く予定の株主総会とその後の取締役会を経て正式に決める。当面、後任の会長は置かないとしている。

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