岩谷産業が関電元社長を取締役に推薦した

コスモエネルギーホールディングス(HD)は、関西電力で社長を務めた岩根茂樹氏を取締役に起用する人事を発表した。6月20日に開く株主総会で正式に決める。コスモHDの筆頭株主である岩谷産業からの推薦があったという。

元関西電力社長の岩根茂樹氏(2018年)

岩根氏はコスモHDの業務執行に関わらない「非執行」の立場の取締役となる。コスモHDは「知見を生かした電力ビジネスへの助言を期待する」という。コスモHDは需要が縮む石油に代わる収益源として、再生可能エネルギーによる発電など電力事業に力を入れている。

岩根氏は1976年に関西電力に入社し、2016年に社長に就任した。役員らによる金品の受領問題を受け、20年に引責辞任していた。関電の株主は同年、会社の信用を低下させ損害を与えたとして、岩根氏ら取締役や監査役に損害賠償を請求する株主代表訴訟を起こし、訴訟が続いている。

岩根氏は岩谷産業の顧問を務めている。岩谷産業は岩根氏の推薦の理由について「電力市場や制度への造詣が深く、コスモHDが目指すグリーン電力サプライチェーンの強化に寄与できる」とコメントした。

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