東京・JR渋谷駅前を行き交う大勢の人たち=昨年10月

 総務省が10日発表した2023年度の家計調査によると、1世帯(2人以上)当たりの月平均消費支出は29万4116円となり、物価変動を除いた実質で前年度比3.2%の減少だった。マイナスは3年ぶり。物価高が長引き、消費者の買い控えが起きたのが主因だ。

 24年春闘で高水準の賃上げが相次いだが、外国為替市場の歴史的な円安もあって物価高の収束は見通せない。消費者心理が一段と冷え込む恐れもある。

 消費支出を項目別にみると、約3割を占める「食料」が1.9%減だった。パンや乳製品、魚介類、肉類、野菜など幅広い品目で値上げが相次ぎ、食費を切り詰める動きが広がった。

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